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電力会社の連携

エジソンとテスラによる電力の送電戦争を経て、交流送電が定着し、現在世界中の送電はほとんど交流になりましたが、同じ交流といっても国や地域で違いがあって、この違いを超えて送電を行おうとすると、厄介な問題が生じます。主な違いは周波数と位相と電圧です。
周波数は50Hzと60Hzの違い、位相は交流の周期運動において、ある時点で周期のどの位置にあるかの違い、そして電圧は50万Vとか25万Vなどの違いです。これらを同一にしないと、電力を別の電力(ネットワーク)に送ることはできません。
この中で一番問題なのは周波数の違いで、2つの周波数の電力を合わせようとすると、片方の周波数を変えて同じにする必要があります。これは片方の周波数の交流をいったん直流に変換してまた交流に変換するという大変面倒で大掛かりな設備が必要です。
日本では大まかにいって、東日本が50Hz、西日本が60Hzですから、両者間の電力のやり取りは、この困難さから実質的にはほとんど無い状態です。
ただし、同じ周波数であっても電力ネットワーク間の電力のやり取りは、あまり行われていません。
日本の電力は主に10の電力事業者が、地域を分けてそれぞれのエリア内の電力ネットワークによって電力を独占的に供給していて、事業者間の乗り入れは原則として無い状態が長く続いてきました。しかしそれも大きく変わりつつあります。

今月に関西電力は中部電力、北陸電力との送配電部門の連携を発表しました。
3社は富山県や愛知県などで他社と混在する送電線を整理し、送電を他社に委託するなどの効率化を検討するということです。例えば関西電力は富山県など供給エリア外に水力発電所を持っていて、その送電線は他社と重なっていますが、発電所から北陸電力など他社の送電線につないで関電エリアに電力を送るなどをします。
またエリアを越えた需給調整でも協力します。電力の送配電部門は、エリア内で変動する電力需要に合わせて数分単位で発電量を調整していますが、他社と調整用の電力を融通しあい、将来的には3社全体で最適化を目指すということです。

3社が連携するに至った背景には、電力は今まで地域独占企業でしたが、再生エネルギーやガス会社など新電力が伸びて、競争相手となっていること、またそれらが電力会社の送配電線に乗り入れていることなどがあります。
そして、政府が進めている電力システム改革も大きな要因です。大手電力は2020年までに発電部門と送配電部門を別会社にする、「発送電分離」を行わなければなりません。
送配電部門が担う電気の託送料金は現在、原価に利益を上乗せしているのが、今後は競争が持ち込まれる可能性があります。まだ詳細はわからないものの、既存電力会社にとっては逆風になる可能性が非常に高いのです。これらのことから、電力会社は今後も経営の合理化などによって競争力を高めていくことが、生き残りの大事な要件となっているのです。

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