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フロン廃止への道のり

フロン類は炭素、水素、塩素、フッ素などからなる化合物の総称で、人工的に作られた物質です。
最初に作られたフロンは、炭素・フッ素・塩素のみからなる、クロロフルオロカーボン (CFC) で、冷蔵庫などの冷媒として開発されました。
フロンは他にも溶剤、発泡剤、消火剤、エアゾール噴霧剤など広い用途があります。
化学的、熱的に極めて安定であるため、開発当時は夢の化学物質として、もてはやされました。

しかし、1970年代に、オゾン層の破壊が問題になり、フロンはその原因物質とされました。
大気中に放出されたフロンが、分解されないまま成層圏に達し、そこで太陽からの紫外線によって分解されて出来た塩素原子が、オゾンを分解するという化学反応の過程です。
オゾン層保護のため、フロンは国際的に、その製造が禁止されるに至りました。
そこでオゾン層を破壊しないフロン、いわゆる代替フロンの開発が行われ、ハイドロクロロフルオロカーボン (HCFC) やハイドロフルオロカーボン (HFC)などが生まれました。
しかしHCFCは依然、オゾン層破壊効果があるため、先進国では2020年までに、世界でも2030年までに全廃することが決まっています。

ところが、次に問題となったのが、地球温暖化への影響です。
HFCはオゾン層破壊効果は少ないものの、温暖化係数が、二酸化炭素の数千倍もあるのです。
ついにHFCも廃止への道をたどることとなりました。先進国では2029年までに70%削減し、世界全体では2047年までに85%の削減が決まりました。
CFC→HCFC→HFC→ノンフロンへと長い道のりです。フロン類はそれだけ有用性が高く、また代替物質(主として二酸化炭素)への変換が、技術的にもコスト的にも難しいことなどが理由です。

フロン類が廃止の道をたどるといっても、既に生産されたものを使い続けることは可能です。
実際、HFCはおろか、HCFCを使った空調や冷凍冷蔵設備が、依然として多く使われています。
こういった設備機器は製品寿命が長いことも長期使用を助けました。さらにHCFCを2020年まで使用して、その後にHFCに転換する、先延ばしという選択肢がありました。

ところが2029年には、そのHFCも大きく削減されることになり、先延ばし戦略が危うくなりました。HCFC削減から10年足らずで、HFC削減を迎えてしまうからです。
HCFC→HFC転換を経ずに、HCFC→ノンフロンに更新という動きが強まると思われます。

また2015年に施工された「フロン排出抑制法」により、フロン類の設備機器の点検と報告が義務付けられ、漏洩している場合には修理しないと補充が出来ないなど、一段と規制が厳しくなりました。
この規制により、ノンフロン設備への転換が加速される傾向にあります。
因みにこの制度に基づいたフロン漏洩の集計結果が公表されていて、大量の漏洩の実態と、その7割が小売業、食品製造業、化学工業の3業種で占められていることが判明しています。

ということで、極めてゆっくりだったフロン類の削減が、ここにきてノンフロン設備機器への転換を図る傾向にあわせて進むのではと思われます。
HFC→ノンフロン転換及び、HCFC→ノンフロン転換の両方が起きるわけです。

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