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パリ協定が発効

2015年にパリで開催された第21回気候変動枠組条約締約国会議(COP21)で締結された協定、通称パリ協定が発効しました。
発効するには二つの条件があって、一つは締結国の数が55カ国以上になること、そしてもう一つが、締結国による温室効果ガス排出量の合計が55%以上になることです。
今月4日にEUが批准して、この条件を満たし、発効に至りました。

パリ協定が注目されるのは、温室効果ガス排出量の世界一位の中国と、二位の米国がともに締結をしたことです。両国で排出量の4割を占めているので、どちらが欠けても発効が事実上不可能になります。とりわけ、米国が締結し、発効したことには大きな意味があります。
パリ協定は締結国に対し、発効から3年間は脱退を通告できず、通告後も1年間は脱退できないと定めています。従って米国の次期大統領に誰がなっても、その任期中の4年間は脱退できないということを意味します。米国は任期終了間際のオバマ大統領が、(置き土産として)議会の承認を得ずに、大統領権限による批准を行いました。

しかし喜んでばかりはいられないのです。温暖化ガス排出削減に消極的だった米中両国の参加に伴う大きな代償があります。各国の削減目標は義務ではなく、達成できなくとも罰則はありません。
米国の新政権が任期中の4年間、目標を放置したままにする危惧や、中国が口約束だけで、動かないことなどの危惧があります。それに両国ともに、地球温暖化に無関心乃至は否定的な人々が大勢で、両国の協定締結は、国民の同意を得ていないのです。笛吹けど踊らず?

最大の問題は、パリ協定が目指す「産業革命前からの世界の平均気温上昇を、2度未満に抑える。さらに、平均気温上昇1.5度未満を目指す。」という目標のハードルの高さです。
「2度未満」という数値からは見えないのですが、この目標を達成するためには「今世紀後半に温暖化ガス排出量を実質的にゼロにする」という野心的というか、無謀とも思える削減が必要と見られています。既に0.7度、平均気温が上昇しているので、残るマージンの0.8~1.3度の上昇を抑えるために、排出量をゼロにしなければならないほど排出し続けたツケが重くのしかかります。

ともあれ、日本が批准する前に(8日に批准しました)パリ協定は発効し、出遅れた日本の発言力と存在感がなくなるとする論調が多数のようです。しかし昨今の会議では環境汚染大国が、大国ゆえの大きな影響力と存在感を持っています。日本は、今よりもはるかに大きな影響力と存在感を持っていたはずの京都議定書でも、不利な条件を押し付けられたとの恨み節でした。
まして汚染大国ではない今、政治的交渉力などを心配するよりも、未曾有の環境問題に本気で取り組むのか、その覚悟が求められているのですが...

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